トップ > 超臨界CO2を用いた銅めっきにより、ナノ細孔への銅の無欠陥埋め込みに成功10/26-2012
本研究室博士課程4年の清水哲也君、修士課程2年の篠田奈緒さん(2011年度卒業)により、2011年、二酸化炭素・めっき液・界面活性剤からなるエマルションに銅紛体を添加して超臨界二酸化炭素サスペンションを作成し、その新規電解質を用いた新規銅めっき手法が開発されました。このめっき方法を、超臨界二酸化炭素サスペンションを用いた電気めっき方法(Electroplating with Supercritical CO2 suspension: EP-SCS)と名付けます。このEP-SCS法を用い直径70ナノメートル、深さ350ナノメートルの細孔に埋め込みめっきした結果、無欠陥の銅埋め込みができることに成功しました。(Microelectronic Engineering, 97C (2012) 126-129)この結果は超臨界二酸化炭素の低粘性に由来するものと考えられます。本成果は、最先端・次世代研究開発支援プログラム「環境調和型ゼロエミッション次世代半導体配線形成方法の研究開発」の中核的な成果の一つです。
図 直径70ナノメートル、深さ350ナノメートルの細孔を有する埋込基板の断面SEM写真(左)及びEP-SCS法により銅を埋め込まれた埋込基板の断面SEM写真(右)